navras’s

サンスクリット語でnavaは9、rasaは感情。

記憶

幼いころ

瞳を閉じると

瞼の裏に映る異形の者たちに怯えた

 

瞼を閉じることか怖かった

 

うっすらと瞼を開けたまま

眠りの世界に入るのを待った

 

かすかな光があれば

そこに、引き込まれないと信じていた

 

穏やかな眠りに入ると

繰り返し繰り返し

同じ夢をみた

 

真っ白くて眩しい飛行機が

頭上を真っ直ぐに飛んで行く

 

何度も見ているうちに

頭上に感じるそれは

飛行機では無いことに気付いた

 

飛んでいるのは

おおきなおおきな

白く輝く鳥

  

生命を運ぶ鳥

 (mc)

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